耐震改修工事はDIYでできる?業者に頼むべき5つの理由と補助金活用法【経験談】

築古戸建のリフォームで多くの方が悩むのが、「耐震改修工事は自分でできるのか?それとも業者に頼むべきか?」という問題です。

結論から言うと、耐震改修工事は専門業者に依頼することを強くおすすめします。私たちも自宅のセルフリノベーションでは「ほぼ全てを自分たちでDIY」しましたが、耐震診断と耐震改修工事は業者にお願いしました。そして、その判断は100%正解だったと今でも思っています。

この記事では、実際の耐震改修工事の流れ・補助金の活用法・なぜ業者に頼むべきなのかという理由、そして失敗しない業者選びの方法を詳しく解説します。

目次

そもそも耐震改修工事とは?

耐震等級について

日本は地震が多い国のため、大地震がきても倒壊しないような建物の強さを耐震等級という言葉で表現しています。

現行の建築基準法では、耐震等級1は震度6〜7クラスの地震(阪神淡路大震災レベル)がきた時に、すぐに倒壊をせずに外へ逃げる時間を確保することができるという最低限レベルの基準です。

耐震等級2は等級1の1.25倍、耐震等級3は等級1の1.5倍の強度があると定義されています。当然等級を上げていくほど金額はかかるため、予算と安全をどのバランスで取るのかが大切になります。

耐震改修工事をする3つのメリット

築古戸建を購入する場合、耐震改修工事をするメリットは大きく3つあります。

  • 地震に対する強度が高まり、安心安全に生活できる
  • 多くの自治体で補助金が出る(条件あり)
  • 新築よりも安い値段で安全な住まいを手に入れられる可能性

中古住宅を買って耐震工事をせずに住む人もたくさんいますが、長く住む住居なので安心と安全は最優先のポイントです。

ただし、購入する中古住宅の状況によっては、耐震改修をする方が新築よりも高くなってしまう可能性もあります。良い物件を購入するために、しっかりと見極めをする必要があります。

我が家の耐震診断の結果

耐震工事をする上で、まず現状の耐震強度を調査する必要があります。私たちも知り合いの建設会社にお願いして、現地調査をしてもらいました。

調査の様子はこちらの記事にまとめてあります。

今回の物件は昭和53年に建てられた物件。この時点でおそらく耐震性能は総合評点1.0を満たしていないだろうとのことでした。

補助金の条件にも「昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された専用住宅」と書いてあります。これは、この日以前の建物は旧耐震基準で建築確認を受けているのに対し、昭和56年6月1日以降の建物は新耐震基準で建築確認を受けているためです。

耐震診断は、地盤や基礎、壁や筋交などによって総合的に判断されます。今回の調査結果は・・・

X方向が0.18、Y方向が0.26

非常に弱いという結果でした。ここから、耐震改修工事で総合評点1.0以上を目指していくことになりました。

補助金活用の流れと注意点

※補助金の金額・条件・期間は自治体ごとに大きく異なります。本記事の金額はあくまで我が家の自治体での例ですので、お住まいの市区町村のホームページや窓口で必ず最新情報をご確認ください。

耐震診断と耐震改修工事は、多くの自治体で補助金が出る対象になっています。ネットで「お住まいの自治体名 + 耐震改修 補助金」で検索すると、ホームページに情報が載っているはずです。

自治体の耐震改修補助金の資料

私たちが住む自治体の場合は、耐震診断は上限6万円、耐震改修は上限90万円、合計で最大96万円の補助金が出るとのことでした。ただし、それぞれかかった費用の1/2までという条件付きです。

また、開始時期も決まっており、自治体で年度ごとに予算を設定しているため、4月〜3月の間で予算がなくなったら終了するという流れが多いです。

事前相談から工事完了までの流れ

補助金を受け取るためには、必ず工事契約・着工の前に「事前相談」を済ませる必要があります。これがめちゃくちゃ重要なルールです。

  1. 市役所に電話して事前相談の予約
  2. 必要書類を確認(申請書類、耐震診断の見積書、耐震計画の図面など)
  3. 書類を揃えて市役所に提出
  4. 許可書類が発行されてから工事開始
  5. 工事完了後、書類を提出して補助金が振り込まれる
耐震診断補助金の許可書類

申請書類や、耐震診断の見積書、耐震計画の図面など、設計事務所にお願いしなければ手に入らない書類もあります。書類や手続きを考えても、耐震診断と耐震改修工事は、セルフリノベーションでは絶対に無理だと実感しました。

実際の耐震改修工事レポート

耐震診断の結果、私たちの工事は5つの工事を組み合わせて評点を1.0以上にする計画になりました。

  • 基礎をやり直す工事
  • 柱などに金物を取り付ける工事
  • 筋交を入れる工事
  • 壁に構造用の合板を貼り付ける工事
  • ガーディアンウォール(耐震補強パネル)の工事

耐震診断の見積もりは約16万円、耐震改修工事も含めると、トータルでかなりの金額になります。それでも補助金を活用することで、自己負担はかなり抑えられました。

基礎工事の様子

建物の構造の中で最も大切な部分であり、普段はあまり見ることができないのが基礎の部分です。既存の基礎に追加して、新たに壁を作るところにも基礎を作ります。

昔の基礎は鉄筋が入っていないことが多く、ヒビが入ってる部分もありました。いくら建物が強くても、建物が乗っている基礎がしっかりしていなければ、地震には耐えられません。

耐震基礎工事 - 鉄筋の組み立て

鉄筋で基礎の骨組みをつくり、型枠というコンクリートを流す枠で形を作っていきます。

基礎工事 - コンクリート流し込み

職人さんがコンクリートを流し込みながら、綺麗に仕上げていきます。コンクリートは、ミキサー車が運んできたものをポンプ車という専用の車で家の中まで運びます。

基礎工事 - 職人による仕上げ作業
基礎にホールダウン金物が設置された様子

基礎から飛び出ている金物は、ホールダウン金物といって柱を補強する役割があります。このレベルの基礎工事をセルフリノベでやるのは、絶対に無理だと実感しました。

木工事(耐震補強)の様子

基礎が完成したら大工さんが耐震の補強をしていきます。柱を抜いたところには大きな梁と呼ばれる材料で補強をします。

木工事 - 梁による補強

柱を無くしても家が崩れないように補強をするのは、大工さんの高い技術が必要です。

耐震補強の方法はいくつかありますが、筋交(すじかい)といって木材を斜めに取り付けて補強をする方法が代表的です。

筋交による耐震補強
X字型の筋交補強

壁の量を減らしているため、筋交をXの形にして強度を高めている部分もあります。

デザインとして見せる筋交

この筋交は、壁で塞がずそのまま仕上げとして残していきます。耐震強度を高めながらデザインとしても使っていけるのは嬉しいポイントです。

耐震装置(ガーディアンウォール)の活用

今回の工事では、耐震の評点がなかなか基準まで上がらなかったので、2階を部分的に耐震装置(ガーディアンウォール)を使って補強しました。

ガーディアンウォールは、床や天井を壊さずに補強できる商品です。既存の柱と柱の間に金物やパネルを使って補強するため、施工も手軽で予算も抑えられます。

ガーディアンウォール耐震装置の設置
耐震装置設置完了の様子

2階を6箇所補強して、耐震補強は完了。評点0.18 → 1.0以上を達成しました。

耐震改修工事を業者に頼むべき5つの理由

実際に体験して、また自宅リノベの中で多くを学んだ経験から、耐震改修工事はDIYで挑戦すべきではないと強く言える理由が5つあります。

理由1:構造計算は素人には絶対にできない

耐震改修工事は、まず建物全体の構造を計算し、どこにどの補強を入れるかを設計する必要があります。これは建築士の資格と専門知識が必要な作業で、素人判断では絶対にできません。間違った補強は逆に建物を弱くしてしまうこともあります。

理由2:補助金を受けるには有資格者が必須

多くの自治体の補助金制度では、耐震診断は耐震診断士、耐震改修工事は建築士事務所登録のある業者でなければ対象になりません。DIYでは補助金を1円も受け取れないため、結果的に費用が高くつきます。

理由3:基礎工事は重機と専門技術が必要

基礎の打ち直しには、コンクリートを運ぶポンプ車・ミキサー車、鉄筋加工の知識、型枠の組み立て技術、左官の仕上げなど、複数の専門技術が必要です。これらを個人で揃えるのは現実的ではありません。

理由4:書類手続きが煩雑(事前相談・申請・検査)

補助金を受ける場合、事前相談・申請書類・設計図面・耐震計算書・施工写真・完了報告書など、大量の書類が必要です。これらの書類は設計事務所と建築業者の連携で作成されるもので、個人で揃えるのはほぼ不可能です。

理由5:万が一の地震で家族の命に直結する

耐震性能は、大地震が起きたときに家族の命を守れるかどうかという最重要事項です。DIY補強で「たぶん大丈夫」では、本当に大地震が起きたときに家族の命を守れません。命に関わる工事は、必ずプロに任せるべきです。

耐震改修業者選びで失敗しないための3つのポイント

では、どうやって良い耐震改修業者を選べばいいのでしょうか。私が業者選びで気をつけたポイントを3つお伝えします。

ポイント1:必ず3社以上から相見積もりを取る

耐震改修工事の費用は、業者によって大きく差が出ることがあります。1社だけでは相場がわからず、適正価格を見極められません。最低でも3社から相見積もりを取って比較しましょう。

ポイント2:建築士事務所の登録があるか確認

耐震改修工事は、設計と施工をセットで行う必要があります。建築士事務所の登録がある業者を選びましょう。これがないと補助金が受けられないこともあります。

ポイント3:補助金申請に慣れているかを確認

補助金の申請は手続きが煩雑なので、過去に同じ自治体の補助金申請をやったことがある業者を選ぶとスムーズです。「過去にこの補助金で何件くらい工事しましたか?」と聞いてみてください。

でも、耐震改修に対応している業者を3社探して、それぞれに連絡して見積もりを取るのって正直、大変ですよね?

そこで便利なのが、リフォーム一括見積もりサービスです。耐震改修を含むリフォーム業者を、1回の入力で複数社から見積もりを取ることができます。

耐震改修工事を含むリフォーム業者の探し方|おすすめ一括見積もりサービス2選

耐震改修工事だけでなく、その後のリフォームまで一貫して相談できる業者を探したい方には、リフォーム一括見積もりサービスが便利です。私が使って良かった性格が真逆の2社を紹介します。

1. リショップナビ(コンシェルジュが電話で丁寧にサポート)

サイト名リショップナビ ロゴ
特徴専属コンシェルジュが電話で丁寧にヒアリングし、最適な業者を厳選紹介。リショップナビ安心保証付帯。
こんな人におすすめ初めての耐震改修・リフォームで不安。電話で相談しながら進めたい人
提携業者数約4,000社(業界最多級)
紹介会社数最大5社
電話連絡あり(コンシェルジュとの相談がメイン)
運営会社株式会社じげん
独自保証あり(リショップナビ安心保証)
利用した感想コンシェルジュの対応がとても丁寧。こちらの希望や予算を細かくヒアリングしてくれて、自分にぴったりの業者を紹介してくれる。電話でやり取りできる安心感があり、初めての方には特におすすめ。

リショップナビは、全国4,000社と提携している、業界最大規模のリフォーム紹介サイトです。専属コンシェルジュが電話で要望を丁寧にヒアリングし、本当に合う業者だけを厳選紹介してくれるのが最大の魅力。

リショップナビ - リフォーム比較サイト

無料で耐震改修・リフォーム業者を比較!

2. ホームプロ(電話営業ゼロ・全てメールで完結)

サイト名ホームプロ ロゴ
特徴電話営業は一切なし。すべて専用マイページ上でやり取りが完結。現地調査前まで匿名でOK。
こんな人におすすめ電話営業を受けたくない。自分のペースでじっくり選びたい人
提携業者数約1,200社
紹介会社数最大8社
電話連絡なし(メール/マイページのみ)
運営会社株式会社ホームプロ(リクルートグループ)
独自保証あり(工事完成保証制度)
利用した感想電話が一切こないのが最大の魅力。専用マイページ上で業者とやり取りでき、断りもボタン一つでOK。営業電話のストレスがゼロで、自分のペースでじっくり比較検討できる。電話が苦手な人には絶対これ。

ホームプロは、全国約1,200社のリフォーム業者と提携するリフォーム比較サイト。最大の特徴は「電話営業が一切ない」こと。すべて専用マイページ上でやり取りでき、現地調査前までは匿名でOKです。

ホームプロ - リフォーム比較サイト

電話営業なし!マイページで完結

どっちを選ぶ?タイプ別早見表

「結局、どっちを使えばいいの?」という方のために、タイプ別の選び方をまとめました。

こんなあなたにはおすすめサイト
初めての耐震改修・リフォームで不安。プロに相談しながら進めたいリショップナビ(コンシェルジュが電話で丁寧サポート)
電話営業を受けるのが嫌。メールだけで完結したいホームプロ(電話営業ゼロ・マイページで完結)
とにかく多くの業者から比較したいリショップナビ(業界最多4,000社提携)
業者の口コミ・評価を見て選びたいホームプロ(業者ごとの口コミ評価あり)
自分のペースでじっくり選びたいホームプロ(匿名OK・自分のペースで進められる)
判断に迷うのでまず相談したいリショップナビ(コンシェルジュが要望を整理してくれる)

個人的なおすすめは「両方とも無料なので、迷うなら両方使う」です。両方で見積もりを取ると、対応の質や提案内容を比較できて、より良い業者選びができます。

まとめ:耐震改修工事はプロに任せて、安心の住まいを手に入れよう

築古戸建のセルフリノベーションで「耐震改修工事は業者にお願いする」という判断は、私たち夫婦にとって大正解でした。

耐震改修工事を業者に頼むべき5つの理由:

  • 構造計算は素人には絶対にできない
  • 補助金を受けるには有資格者が必須
  • 基礎工事は重機と専門技術が必要
  • 書類手続きが煩雑(事前相談・申請・検査)
  • 万が一の地震で家族の命に直結する

耐震改修は業者、その後の内装などはDIY」というハイブリッド型が、コストと安全のバランスを取った最良の進め方です。

業者を選ぶ際は、必ず複数社から相見積もりを取ること。そして、お住まいの自治体の補助金制度を必ず確認してください。リショップナビとホームプロのどちらも無料で使えるので、ぜひ活用して後悔のない業者選びをしてください。


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この記事を書いた人

はじめまして、トリノベです。
元教員。

教員時代、妻と娘(当時3歳)と一緒に、2年半かけて自宅をDIYでフルリノベしました。
それを機に教員を退職し、DIYで築古戸建を再生する大家に。
現在、戸建7軒を運営しながら、8軒目を工事中です。
将来は民泊・自由な暮らしの拠点づくりを目指しています。

このサイトでは、空き家再生のリアル(成功も失敗も)と、人生を作り直していく記録を発信しています。

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